8ビット/16ビットなど、貧弱なCPUのプラットフォームにISaGRAFのターゲットを移植することは可能か?


これらのプロセッサ用のANSI Cコンパイラがあれば、ターゲットの移植を行う上で問題はありません。

ただし、以下のような制約に注意してください。
  • 一部のISaGRAFの拡張的な機能(イーサネット通信、マルチタスク等)の実装は、プラットフォームシステムの機能や性能に依存します。
    貧弱なOSや、そもそもOSが無いような場合は、シングルタスク(1個のメインループで全てを処理)の実装に限定されることになります。
    ISaGRAFでは、整数の計算は全て32ビットで行われます。 このため、アナログ変数の演算が多いアプリケーションでは性能が低下します。
    一般に、浮動小数点や文字列などといった重い処理を貧弱なCPUで行うのは現実的ではありません。
    これらの処理は、カーネルのコードが大きくなり、レスポンスも低下します。
    特にメモリの制約がない場合でも、使用するCコンパイラでサポートしているメモリモデルには注意が必要です。
    例えば、8086のようにメモリアドレッシングを16ビットのオフセットで行うような場合は、アプリケーションの最大サイズは64KBを越えられません。

重要なのは、ISaGRAFを使用する上での最大のメリットは、C言語やアセンブラによる開発と比較して、
  • オープンで移植性に富む高級言語によるプログラミングが可能
ということです。このような特長を実現するためには、多くのソフトウェアレイヤを必要とし、それなりのCPUの処理能力を必要とします。

つまり、ISaGRAFを性能の低いプロセッサ環境に移植するのは可能ですが、実装する機能は最小限(主にブール型データ操作で、かつ変数の数も最小限とすること)にしなければなりません。
最終更新:
2008-07-29 15:16
改訂:
1.1
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