下記は標準ファンクションブロックの"Derivate"(微分)のアルゴリズムです。

入力パラメータ

名前	型	意味
RUN	ブール	モード。TRUEなら通常動作、FALSEならリセット。
XIN	実数	入力。微分する実数値。
CYCLE	タイマ	サンプリング周期。
XOUT	実数	微分出力。

詳細
実数値を微分します。

アルゴリズム

IF (NOT DER_INIT_DONE) THEN /* 初期化時のみ */ DER_X1 = XIN; DER_X2 = XIN; DER_X3 = XIN; DER_INIT_DONE = 1; END_IF; IF (RUN) THEN /* delayは現在のサイクルタイム */ IF ((delay) AND (delay > CYCLE)) THEN XOUT = (3.0 * (XIN - DER_X3) + DER_X1 - DER_X2) / (TIME_TO_REAL)delay; DER_X3 = DER_X2; DER_X2 = DER_X1; DER_X1 = XIN; END_IF; END_IF

入力パラメータ CYCLE がISaGRAFアプリケーションのサイクルタイムより短い場合、サンプリング周期はサイクルタイムになってしまいます。
下記はこのファンクションブロックのローカル変数です。

名前	型
DER_INIT_DONE	ブール
DER_X1	実数
DER_X2	実数
DER_X3	実数

注意
XOUTの値は下図のように変化します。

これは、下記のように解釈することができます。出力パラメータの演算式は、

XOUT = (3.0 * (XIN - DER_X3) + DER_X1 - DER_X2) / (TIME_TO_REAL)delay;

この式を次のように置き換えます。

3*(3*DeltaX) + DeltaX / cycleTime さらに → 10* DeltaX / cycleTime

つまり、出力 XOUT の値は実際の変化率の10倍の値になります(単位は1ms/10)。